誕生石について

フランス鉱物学者 ルネ ジュスト アユイより
誕生石についてのおはなしです。
誕生石は、月ごとに決められた守護石と言われています。旧約聖書に登場する12の宝石を起源として、さまざまな系統の誕生石が生まれました。それを整理したのが、アメリカの宝石学者クンツ博士(宝石クンツァイトの発見者。石の名は、博士の名前が由来)。1912年、アメリカの宝石業界が世に広め、その後、イギリス、日本でも発表されました。他にカナダ、オーストラリア、フランスにもあります。宝石の種類は各国により、多少違いがあるようです。ここでは、一般的に知られる石の種類を記載しました。
誕生石の種類
- 1月 ガーネット
Garnet(ガーネット)和名:柘榴石
硬度:7~7.5
特徴:さまざまな色、種類があり、一般的に処理をされることのない天然石
- 2月 アメシスト
Amethyst(アメシスト)和名:紫水晶
硬度:7
特徴:クオーツ(水晶)グループの中でも、最も価値が高い
- 3月 アクアマリン / ブラッドストーン / コーラル
Aquamarine(アクアマリン)和名:藍玉
硬度:7.5~8
特徴:時にキャッツアイ、スター効果も見られる、エメラルドと同種のべりルグループに属す
Blood Stone(ブラッドストーン)和名:血玉石
硬度:6.5~7
特徴:不透明の濃緑色に赤い斑点がある、クオーツ(水晶)グループの中のカルセドニ―(潜昌質)種に属す
<日本> Coral(コーラル)和名:珊瑚
硬度:3.5~4
特徴:石灰質の骨格の部分をジュエリーに使用、そのため、熱、酸、熱い溶液などに弱く、長く使うと褪色する
- 4月 ダイヤモンド
Diamond(ダイヤモンド)和名:金剛石
硬度:10
特徴:地上で最も硬く、類い稀な輝きを持つ、概して化学的に安定しているが、結晶構造上弱い面があるため、割れやすい面を持つ
- 5月 エメラルド / ジェイダイト
Emerald(エメラルド)和名:緑玉
硬度:7.5~8
特徴:一般的に内包物により曇っているものが多い、アクアマリンと同種のべりルグループに属し、その中で最も価値が高く、比類なき美しい緑色を放つ、割れやすいため注意が必要
<日本> Jadeite(ジェイダイト)和名: 硬玉、翡翠輝石
硬度:6.5~7
特徴:さまざまな色があり、フェルト状の繊維状構造のため、強靭な性質
- 6月 パール / ムーンストーン
Pearl(パール)和名:真珠
硬度:2.5~4.5
特徴:大きさはピンの頭から鳩の卵大までさまざま、硬度は低いものの、驚くべき緊密性を持っており、簡単に押し潰せない、変質しやすく、乾燥と湿気、酸、汗などに弱い
Moonstone(ムーンストーン)和名:月長石硬度:6~6.5
特徴:青白い光沢を持つ、キャッツアイ効果が見られる
- 7月 ルビー
Ruby (ルビー) 和名:紅玉
硬度:9
特徴:ルビーの赤色は産地によりさまざま、最高品質は、"ピジョン ブラッド(鳩の血色)" で知られるほんの少し青味のある真紅色、構造上一定方向に弱い面があるため、亀裂が入ることがある、サファイアと同種のコランダムグループに属す
- 8月 ぺリドット / サード オニックス
Peridot (ぺリドット) 和名:橄欖(かんらん)石
硬度:6.5~7
特徴:油っぽいグリーシーな光沢、磨耗しやすく、傷もつきやすいので取扱には注意が必要
Sard Onix (サード オニックス) 和名:- - 硬度:6.5~7
特徴:クオーツ(水晶)グループの中のカルセドニ―(潜昌質)種に属す、同種のサードとオニックスの組合せた色、サードの濃茶色(コーヒー色)とオニックスの黒と白色の縞模様の色の3層構造を持つ、この構造を利用してカメオが作られる
- 9月 サファイア
Sapphire(サファイア)和名:青玉
硬度:9
特徴:サファイアの青色は産地によりさまざま、最高品質は、 ”コーンフラワー ブルー(矢車草の青色)” 、ルビーと同様に構造上一定方向に弱い面があるため、亀裂が入ることがある、コランダムグループに属す
- 10月 オパール / トルマリン
Opal(オパール)和名: ---
硬度:5~6.5
特徴:虹色の輝きを放つ遊色効果を持ち、常に水分を含むプレシャス オパール、黄色~橙、赤色が特徴のファイア オパール、大部分が不透明で遊色効果を持たないコモン オパールの3種がある
<日本> Tourmaline(トルマリン)和名:電気石
硬度:7~7.5
特徴:さまざまな色、種類がある、単色の石は貴重、ほとんどは色調が結晶中で一様ではなく、2色以上の場合もある、緑と濃ピンク色の石、 ”ウォーターメロン” はよく知らせている、時にキャッツアイ効果も見られる、和名の通り、帯電する性質を持つ
- 11月 トパーズ
Topaz(トパーズ)和名:黄玉
硬度:8
特徴:和名の通り、やや赤味のある黄色の石が最も一般的に産出される、ピンク色は最も価値が高い、青色の石はよく知られている、結晶構造上弱い面があるため、割れやすい面を持つ
- 12月 トルコ石 / ラピス ラズリ
Turquoise(トルコ石)和名:土耳古石 (とるこいし)
硬度:5~6
特徴:非常に多孔質のため染色しやすい、色の改良品もよく見らせる、品質を落とす変化は、光、汗、油や化粧品などの影響と石の水分が失われることによる
<日本> Lapis Lazuli(ラピス ラズリ)和名:瑠璃
硬度:5~5.5
特徴:数種類の鉱物から成る、良質品は色が一様に配分されているが、斑点や縞模様をともなうのが一般的、万遍なく適度に配分されたパイライト(金色の小片)は高価になる、圧迫や高熱に非常に弱い、湯に浸すこと、酸、アルカリにも影響を受ける