宇宙のお天気

NHKラジオ番組 ”夏休み子ども科学電話相談” に耳を傾けていた時に、子供から、”宇宙にも天気はありますか?”という問いかけがありました。答えは、”Yes”。宇宙のお天気も毎日観測される、宇宙天気予報があることを知りました。
宇宙天気予報とは、何を予測するのでしょうか?
地球のように大気、水はないため、地球と同じように、晴れ、曇り、雨などは存在しません。観測するものは、宇宙空間に吹きおこる嵐、つまり、”太陽フレア(太陽表面の爆発)”、”太陽風”、”磁気嵐”、”オーロラ活動”の様子です。それらの発生とそれに伴う影響を前もって予測するものです。
宇宙嵐(太陽嵐)が発生すると、普通の太陽フレアよりも格段に多い電磁波(紫外線、可視光線、赤外線、電波)、磁場の波、粒子線、粒子などが放出されます。この電磁波により、電気通信網(人工衛星、飛行機の無線など)への障害や損傷を引き起こし、放射線により宇宙空間で作業する人々は、被曝するという身体に深刻な被害受けることになります。そのため、それを極力軽減、回避するために、この観測は期待されるものとなってきています。
観測地点は、どこになるのでしょうか?
太陽と地球の重力が釣り合う点、ラグランジュポイント(Lagrangian point - L点とも言う)で、常に太陽風の速度、温度、密度などと、惑星間磁場の強度や向きをACE衛星(NASAの人工衛星 - 先進成分探査機)により観測されます。
今後宇宙天気予報は、私たちの社会において、ますます重要なものになるでしょう。将来は、私たちの身近でも、ふだんの天気予報に加え、毎日の宇宙天気予報も確認する世の中になるかもしれませんね。
今日の宇宙天気予報は?
「太陽活動は静穏でした。今後とも太陽活動は静穏な状態が予想されます。地磁気活動は、コロナホールの影響によりやや活発でした。太陽風速度は660km/s前後の高速な状態が続いています。29日頃まで太陽風速度の高速な状態が続くと予想されますが、その後は徐々に通常速度へと推移する見通しです。今後の地磁気活動は静穏な状態が予想されます。」 - 2010/ 8/26 15:00 更新 - SWC宇宙天気情報センターより
余談ですが、上野の国立科学博物館に行った時、太陽風を捉えた写真と出会いました。真暗闇の宇宙に、太陽のコロナの光により太陽風がなびいている様子が鮮明に写し出されていたものです。その光景をジュエリーのモチーフにしたものが、上記のデザイン画です。